観港(かんこう)
観港(かんこう)
港まちにある個性豊かなお店や施設の情報をまとめるとともに、まちにゆかりのあるアーティストやクリエイターが「港まちを楽しむ視点」を紹介する「港まちまちMAP」。その第一弾として小島的港の楽しみ方をご紹介しました。港まちポットラックビルで手に入れることができるので、港を散策される際は是非。
観光という言葉の語源は「国の光を観る」だそうですが、今回は「観港」と題して、きわめて個人的な港の光をご紹介。決して万人受けする観光スポットではないですが、行ってみると思わず一句詠みたくなる、そんな港を観じ(感じ)てみてください。
ストーリー:
散歩が好きでアテもなくぼんやり歩いていると、何気ない風景に魅力を感じる事があります。マンホールの溝にできた苔であったり、電柱に絡みついた電線であったり。それを「なんか良いね」で終わらせてもかまわないのですが、生来の貧乏性のせいか、せっかく「なんか良い」と感じたんだから、そこから何らかのエキスを持って帰りたい。それで「なんでこれに魅力を感じるのかなぁ」などと暇つぶしに考えながら歩いていると、案外ちゃんとした答えが見つかったりして自分自身に驚くことがあります。
今回このMAPを任されて、どんなのにしようかと改めて港まちを歩いてみました。ここには魅力的な観光スポットが沢山あります。水族館のようなメジャーなものから、跳上橋みたいにマニア心をくすぐる文化財、それからガーデンふ頭臨港緑園のような、広大な癒しの空間も。でも、それらを紹介したマップは既にあるだろうし、今はネットがある。試しに跳上橋を調べてみたら、マニアなブログがたくさんあって、とても太刀打ちできそうにないと気負けします。
だったら、ほんのささやかなモノであっても、僕自身が「なんか良い」と感じたモノを紹介して、そんなのもあるかと、ぼんやり散歩してもらうのもたまには良いのではないか、そう考えてみたのです。お金は1円もかかりませんしね。
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写真、テキスト:小島邦康
リサーチ協力:古橋敬一、児玉美香、小田ビニシウス
デザイン:森田和美(株式会社クーグート)
発行:港まちづくり協議会